話題になるノベルティに共通すること

ある展示会の広報担当者から、こんな話を聞きました。
「毎回ノベルティを用意して配っているのに、会期が終わると、誰かに話題にしてもらえた記憶がない」と。
渡した瞬間は受け取ってもらえる。でも、そこから会話が続かない。SNSに投稿されることもなく、翌月には忘れられている。悪くはないはずなのに、記憶に残らない。
そんなもどかしさを感じているノベルティ担当者は、少なくないはずです。
話題になるノベルティと、そうでないノベルティ。その違いは、仕様や予算ではなく、企画をどこから始めるかにあります。
もらっても話にならないノベルティの共通点
毎回配っているのに、なぜか会話が続かない。この感覚は、ノベルティが特定のパターンに当てはまっているときに起きやすいです。
話題にならないノベルティに共通するのは「どこの会社でも発注できるもの」という点です。ボールペン、エコバッグ、タオル、クリアファイル。実用性があり、品質も問題ない。でも受け取った人が「これ、○○会社からもらったんですよ」と誰かに話す理由が、そこには生まれません。
汎用品のノベルティは、渡した会社の話にはならず「それそのもの」の話になります。「もらったボールペン、書きやすい」という感想はあっても、「もらったボールペン、あの会社が独自に作ったらしい」という話にはなりません。配ったノベルティを通じて会社を知ってもらう接点にするには、受け取った人が「この会社の話をしたくなる理由」が必要です。
もう一つ共通するのは、企画が「配る側の都合」から始まっているケースです。在庫を消化したい、発注が楽なものでいい、昨年と同じでよかった。このような場合、受け取る人が話したくなるかどうかはほとんど考えられていません。
受け取った人が「えっ、これどういうこと?」と聞きたくなるような驚きがあると、そこから会話が生まれます。渡す側にも「実はこれ、○○から作ったもので」と話せる材料があれば、会話はさらに広がります。ノベルティが話題になるかどうかは、こうした「驚き」と「話すきっかけ」があるかどうかが大きく関わります。
配布物として機能するノベルティと、話題になるノベルティでは、企画の出発点にも違いがあります。前者は「配れること」を基準に考え、後者は「受け取った人が話したくなるかどうか」を基準に考える。同じノベルティでも、企画の段階で何を重視するかによって、会期後の広がり方が変わってきます。
受け取った人が話したくなるノベルティに何が必要か
では、何があれば、受け取った人が話したくなるのでしょうか。
話題になるノベルティには、共通する3つの要素があります。その会社にしかない素材や工程が使われていること。受け取った瞬間に「えっ、これ何?」という驚きが生まれること。そして、渡す側が「実はこれ、○○から作ったんです」と説明できる物語があることです。
私たちがノベルティの提案をするとき、こう話します。「楽しみから広げていく。それが発想の起点です」。
何を作るかを先に決めるのではなく、受け取った人がどう面白がるか、どんな驚きが生まれるかを先に考える。その「楽しみ」から発想を広げていくと、カタログから選ぶ汎用品とはまったく違う方向に向かいます。
たとえば、自社で余っている素材や端材(はざい・製品をつくるときに出る余りの素材)がある場合、それがノベルティの材料になることがあります。その素材が予想外のものに変わる驚きがあるだけで、受け取った人に話す理由が生まれます。「これ、実は弊社で余っていた○○から作ったものなんです」と説明できるノベルティなら、渡す側にも話すきっかけができます。
渡す側が物語を持っているノベルティは、渡す場面も変わります。「こちらどうぞ」と置くだけでなく、「実はこれ、○○から作ったものなんです」という一言が自然に生まれます。そこから会話が始まり、相手の記憶に会社の話が残ります。ノベルティが会社の話の入口になる。そういう使われ方ができます。
ノベルティを通じて会社を知ってもらう機会を持ちたいという需要は、以前より明確に増えています。SNSやオンラインでの情報発信が増えるほど、リアルな場での「話題」がつなぐ接点の価値が上がっているからです。展示会でもらったもの、交流会で手渡されたもの。その場での会話が後から広がっていく。そのきっかけになるかどうかが、ノベルティを選ぶうえでの重要な基準になっています。
話題になるノベルティは企画段階から作り始める
話題になるオリジナルノベルティと汎用品の差は、発注のタイミングでも予算でもなく、企画の段階にあります。私たちがご相談をいただくとき、最初に聞くことの一つが「御社に余っているものはありますか」という問いです。その答えが、オリジナルノベルティの企画の出発点になることがあります。
クリアファイルが防災ホイッスルになるまで
具体的な一例として、余ったクリアファイルを防災ホイッスルに変えた取り組みがあります。
クリアファイルを粉砕してペレット状にし、金型で成形すると、いざというときに音で居場所を知らせる防災ホイッスルができます。クリアファイル約2枚で1個。寸法は幅約1.5cm、長さ約5cm、厚み約0.5cmで、カバンやポケットに入れておきやすいサイズです。
このアイデアの着想は、能登半島地震でした。被災した場所で、自分の居場所を知らせる手段として笛を必要としている人がいると知ったことがきっかけです。余っているクリアファイルが、実際に人の命を守る道具になる可能性がある。その発想を形にしました。
大阪の文具展示会に出展したところ、大きな反響をいただきました。「クリアファイルから作ったんですか」と驚かれ、展示品の前で自然と話題が生まれました。見ていた方が「ノベルティとして配りたい」と相談してくださったケースもありました。
この流れが、オリジナルノベルティの価値です。配った人が「どうやって作るんですか」と聞いてくれる。その先に、「では、自社で余っているこれも何かになりますか」という相談が生まれます。汎用品のノベルティには起きない、この話の続きがあります。
この考え方は、クリアファイルに限りません。御社で余っている素材や使い終わったものがあれば、それが出発点になることがあります。どんな素材が手元にあるかを教えていただければ、何が作れるかを一緒に考えます。
企画が変わると話題が変わる
汎用品を選ぶと、ノベルティが話題になる機会は少ないです。クリアファイル約2枚が1本の防災ホイッスルになったように、企画の起点を変えると、受け取った人が次の誰かに話してくれるものが生まれます。
話題になるノベルティは企画から始まります。
次のノベルティを発注する前に、ぜひ一度ご相談ください。御社で余っている素材についてでも、配りたい場面や相手のイメージだけでも、まずはご相談ください。
よくある質問
Q. ノベルティが話題になるかどうかは何で決まりますか?
A. 受け取った人が誰かに話したくなるかどうかは、主に3つの要素で決まります。その会社にしかない素材や工程が使われているか、受け取ったときに驚きや疑問が生まれるか、渡す側が「実はこれ、○○から作ったんです」と説明できる物語があるか。汎用品のノベルティはこの3つを持ちにくく、話題になりにくい理由はそこにあります。企画の出発点を「受け取る人の楽しみや驚き」に置くことが、話題になるノベルティを作る第一歩です。
Q. 自社で余っている素材でノベルティは作れますか?
A. はい、対応できます。トランプをはじめとし、スポーツ観戦グッズや推し活グッズ、名入れノベルティなどのほか、御社で余っているものを活かしたオリジナルグッズも企画からご相談に応じて製作することが出来ます。端材でも使い終わった素材でも、まずはどんなものが手元にあるかをお教えください。一緒に可能性を考えます。
Q. アップサイクル素材のオリジナルノベルティにはどんな種類がありますか?
A. 素材によって変えられるものが変わります。余ったクリアファイルは防災ホイッスルに、シートベルトの端材はポーチに、車のシート端材は入館証ケースになった事例があります。また、間伐材の端材や食品残渣(お茶がら・コーヒーかすなど)を配合したバイオマスプラスチック「re:Rezin(リレジン)」を使ったコースターやボールペン、定規などもあります。御社の素材の種類によって提案内容が変わりますので、お気軽にご相談ください。
Q. タイヨーにノベルティを相談するときは何を伝えればいいですか?
A. 「いつ、どんな場面で、誰に配りたいか」と「社内に余っているものがあるかどうか」を教えていただけるとスムーズに進みます。仕様や個数がまだ決まっていない段階でも大丈夫です。営業担当の方から総務・広報担当の方まで、用途やご要望によって提案の内容が変わります。企画の段階から一緒に考えますので、まずはお気軽にご相談ください。


